2018 年 12 月 8 日

もぐさのツールがここにも!

最近、急に冷え込みましたね。

インフルエンザも出始めているみたいなので気をつけてください。

 

さて、今回はちょっと身になるもぐさのお話です☆

皆さん、百人一首はご存知ですよね。

小倉百人一首は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・藤原定家が選んだ秀歌撰です。

この中に、「もぐさ」が出てきてるってご存知でしたか?

藤原実方朝臣が清少納言に向けて読んだ句とされているこの一句、

「かくとだに えはや伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを」

 

「かく」は「このように」の意味、

「だに」は「~すら」や「~さえ」を意味します。

「かく」は、ここでは「あなたをお慕いしている」ことを示し

「このように(あなたをお慕いしていると)さえも」

という意味になります。

 

「えやは~いふ」で「言うことができない」となりますが、

「いふ」を「伊吹(いぶき)」と掛ける掛詞になっています。

 

次に出てくるのが、「さしも草

これがヨモギのことですね。お灸に使うもぐさの原料になります。

伊吹山の名物です。「伊吹のさしも草」は下の「さしも」に掛かります。

 

「さしも知らじな」は、「これほどまでとはご存知ないでしょう」

という意味。

 

「燃ゆる思ひを」は「燃えるようなこの想いを」という意味。

「ひ」は「火」に掛けた掛詞、「さしも草」と「燃ゆる」と「火」は

縁語です。(さしも草(もぐさ)は火を使って燃やす為)

 

全て現代語訳すると

「こんなに私がお慕いしているとだけでもあなたに言いたいのですが、

言えません。伊吹山のさしも草ではないけれど、それほどまでとはご存知ないでしょう。燃えるようなこの想いを」

といった感じになります

 

まさか、愛を伝える為に「もぐさ」が使われているとは!

驚きですね!!

こんな風に気持ちを伝えるって大事だなって改めて思いました(^^)

 

では、また次回お楽しみに☆